呼吸器の病気
寝ている間に呼吸が止まる
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
監修・取材協力:日本内科学会総合内科専門医
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- 睡眠時に、大きないびきや無呼吸を繰り返す
- 睡眠中の酸素不足によって日中の活動に影響が生じる
- 脂肪沈着などで上気道が狭くなることが原因
- CPAP(シーパップ)療法が最も普及している
- 高血圧や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こす可能性がある
- 睡眠時無呼吸症候群の基礎知識
- 睡眠時無呼吸症候群の症状
- 睡眠時無呼吸症候群の原因
- 睡眠時無呼吸症候群の検査方法
- 睡眠時無呼吸症候群の治療方法
- 睡眠時無呼吸症候群の合併症
- 睡眠時無呼吸症候群の自宅療法(療養方法、再発防止など)
- 睡眠時無呼吸症候群の予防・対策方法
- 睡眠時無呼吸症候群のリスクチェック
- 睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック

睡眠時無呼吸症候群の基礎知識
10秒以上の無呼吸が1時間あたり20回以上あると、治療を要する睡眠時無呼吸症候群と診断されます。睡眠中の酸素不足によって、強い眠気や倦怠感、集中力低下など日中の活動に影響が生じる場合があります。
睡眠時無呼吸症候群の症状
睡眠時は、大きないびきを繰り返す、呼吸が数十秒間止まる、眠りが浅く何度も目が覚める、せき込むなどの症状が見られます。日中は、強い眠気や倦怠感、集中力の低下を感じやすくなります。睡眠時無呼吸症候群による眠気や集中力の低下が原因で、運転事故や労働災害が起きています。
睡眠時無呼吸症候群の原因
空気の通り道である上気道が狭くなることが原因。首・喉まわりの脂肪沈着や、扁桃肥大、舌が大きいこと、軟口蓋が長い、鼻の病気、あごの形などが考えられます。
睡眠時無呼吸症候群の検査方法
指や鼻の下にセンサーを付けて睡眠をとり、いびきや呼吸の状態から睡眠時無呼吸症候群の可能性を調べます。自宅で手軽に検査できます。
睡眠時無呼吸症候群の治療方法
鼻に装着したマスクから空気を送り続けて気道を開存させ、寝ている間の無呼吸を防ぐCPAP(シーパップ)療法が最も普及しています。
睡眠時無呼吸症候群の合併症
無呼吸のため酸欠状態になり、高血圧や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こしやすくなります。
睡眠時無呼吸症候群の自宅療法(療養方法、再発防止など)
肥満者は減量によって症状が軽減することが多いため、食生活や運動など生活習慣の改善を心がけましょう。横向きで寝ると上気道の閉塞を軽減できる場合があるため、抱き枕を使って横向きで寝られる工夫をしてみましょう。
睡眠時無呼吸症候群の予防・対策方法
首・喉まわりの脂肪沈着が関与するため、適正体重を維持しましょう。寝る前の食事やアルコールは控え、日頃から質の良い睡眠を心がけましょう。鏡の前で大きく口を開けて舌を出した時に、口蓋垂(のどちんこ)が見えない人は、無呼吸を起こすリスクが高くなる可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群のリスクチェック
□ 男性
□ 更年期以降の女性
□ 太り気味
□ 首が太い、首まわりに脂肪がついている
□ 舌や舌の付け根が大きい
睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック
予防・対策はしっかりできていますか?
□ 適正体重を維持□ 質の良い睡眠を心がける
□ たばこ、アルコールは控える
下記のような症状はありますか?
□ 日中によく居眠りをしてしまう□ 大きないびきをかいている、呼吸が止まっていると言われる
□ 眠りが浅いと感じる
□ 睡眠時にしばしば目が覚める
□ 疲労感がある