認知症

脳血管を大切にすることが重要
脳血管性認知症

監修・取材協力:おくむらメモリークリニック 理事長
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奥村歩

Medical.T 編集部 M.Imase

  • 脳卒中や脳梗塞など脳血管障害が原因となって発症する認知症です。
  • 脳の障害を受けた場所などにより症状が異なります。
  • 覚えていることと覚えていないことの差がある「まだら認知症」の症状があらわれます。
  • 記憶障害のほか、運動麻痺や知覚麻痺、言語障害が起こることもあります。
  • 予防するためには、生活習慣などに気をつけて、脳血管を大切にすることが重要です。

脳血管性認知症の基礎知識

脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などが主な原因となっている認知症。それら脳血管障害により、脳機能が低下し、認知症を発症します。障害が起きた場所や、程度によって認知症も異なります。アルツハイマー型と同じような症状も多く見られますが、運動麻痺や知覚麻痺、言語障害などを併発することもあります。
近頃では、アルツハイマー型認知症にも脳血管の状態が大きく関係していると言われています。認知症の進行を食い止めるためにも脳血管を大切にすることが大切です。高血圧や糖尿病、不整脈などの持病のある方は放置せずに治療しましょう。

脳血管性認知症の症状

脳血管障害が起きた部位の機能が低下することで記憶障害が起こります。ただし、その部位以外の場所は正常に機能しているため、覚えていることと覚えていないことの差が出ます。これを「まだら認知症」と言います。
また、運動麻痺や感覚麻痺、歩行障害、言語障害、嚥下障害、排尿障害などの症状が出ることもあります。

脳血管性認知症の原因

脳の血管が詰まる「脳梗塞」や、脳の血管が破れる「脳出血」などが原因です。脳血管に障害が起きることで、その周囲の神経細胞がダメージを受け、認知症を発症します。

脳血管性認知症の治療方法

一度失われた神経細胞がもとに戻ることはありません。障害が起こらないよう、脳血管を大切にすることが重要です。

脳血管性認知症の予防・対策方法

脳血管を守るためには、生活習慣病にならないよう気をつけながら、バランスのよい食事、適度な運動を続けましょう。
・高血圧を治す
・糖尿病を放置しない
・不整脈がある場合はすぐに医療機関を受診する
・アルコール摂取は控えめに
・タバコは吸わない
・塩分、脂質を抑えた食事を心がける
・適度な運動を続ける

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